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CVを設定するには?
GA4には、UAにあった「目標設定」に似た設定画面はありません。

GA4では、
設定 > イベント
のページで「既存のイベント」に表示されている任意のイベントの「コンバージョンとしてマークを付ける」をオンにすることで、CVを設定することができます。

GA4では、下記のイベントがCVとして自動的に指定されます。
•purchase(ウェブとアプリ)
•first_open(アプリのみ)
•in_app_purchase(アプリのみ)
•app_store_subscription_convert(アプリのみ)
•app_store_subscription_renew(アプリのみ)
アナリティクスのプロパティ毎に、さらに30個のイベントをコンバージョン イベントとして設定できます。 30 個ですので、CVとしてトラッキングしたい重要なイベントのみを選択する必要があります。
イベントをCVとして使用することを停止するには

イベントをCVとして使用することを停止するには、「コンバージョンとしてマークを付ける」をオフにします。
「コンバージョンとしてマークを付ける」をオフにしても、収集済みのデータには影響しないため、過去のイベントはそのままコンバージョンとしてレポートに表示されます。
新しいイベントのCV設定

新しいイベントは、初めてトリガーされてからしばらくの間、「設定 > イベント」の「既存のイベント」一覧に表示されません。CVとして使用するイベントが一覧に表示されない場合は、代わりに「設定 > コンバージョン」 ページでイベントの名前からコンバージョンを作成します。
設定 > コンバージョン で、 「新しいコンバージョン イベント」をクリック。

設定 > コンバージョン > 「新しいコンバージョン イベント」
「新しいイベント名」に新しいイベントの名前を入力し、 「保存」をクリックします。イベント名の大文字と小文字は区別されます。
「新しいイベント名」で作ったベント名を使ってコンバージョンにマークを付けても、新しいイベントは作成されません。イベント作成は別途行う必要があります。
CVレポートを見るには

レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > コンバージョン
でCVレポートを見ることが出来ます。
もしも、page_viewイベントをCVに設定したら

設定 > イベント
ユーザーがサイトでページを表示するたびに page_view イベントが発生します。
page_viewをCV設定すると、全てのページの閲覧がCVになってしまいます。
特定のページの閲覧をCVにしたい場合は、CVとして、特定のページを表示したユーザーをトラッキングする必要があります。

公式ヘルプ:https://support.google.com/analytics/answer/9216061
「page_view」イベントは、本セミナー第3回「イベント設定・DebugView」の回でご紹介した、「自動収集イベント」です。最初からGoogle側が設定してくれています。
「page_view」をそのままCV設定すると、計測対象の全ページがCVの対象になるので、 既存のイベント「page_view」を使って、新しいイベントを作成する方法をご説明します。
(例)購入完了ページ /thanks.htmlの閲覧だけをCVにしたいので、まずはイベントを作る。
page_view イベントに基づいて新しいイベントを作成し、CVに設定する

設定 > イベント > 「イベントを作成」をクリック。

ここで、新しいイベントを作成します。「一致する条件」の(1)で、
「event_name 等しい page_view」
と書いて、最初から用意されているpage_viewイベントを設定しています。

そして、(2)で
「page_location 含む /ga4_seminar_thanks/ga4_thanks20220303.html」
と書いて、CVの対象としたい特定のページ、
https://ga4-quick.and-aaa.com/ga4_seminar_thanks/ga4_thanks20220303.html
が閲覧されたら、CVとみなすという設定をしています。

page_viewのように最初から設定されているイベント、ユーザーが自ら設定したイベント、どちらも「既存のイベント」と呼ぶとすると、「既存のイベント」の扱い方には2種類あります。
「イベントの変更」とは「上書き」に相当し、「イベントの作成」とは「既存のイベント」を「複製」して条件を変更し、「新しいイベントをもう一つ作る」ことを意味しています。

設定 > イベント > 「イベントを変更」をクリックして、page_viewそのものに変更を加えることもできます。(ただし、これを実行することはおすすめしません。)

上記の例のように、「page_view」を「ga4_thanks20220303」というイベントで上書きしてしまうこともできますが、その場合、特定のURLのページしか計測することができず、page_viewというイベントも計測されなくなるため、おすすめしません。
「イベントの変更」について、公式ヘルプに、下記のように記載されています。
自分自身または組織内の別のユーザーが作成したイベントだけでなく、Google が作成したイベント(例:page_view)も変更できます。
公式ヘルプ:
変更を加えるとイベントは上書きされます。
予期しない結果が生じる可能性があるため、他のユーザーから提供されたイベントを上書きする場合は十分に注意してください。
たとえば、特定のページにスコープを絞るために page_view イベントを変更すると、他のページからデータは収集されなくなります。変更するのではなく、page_view イベントに基づいて新しいイベントを作成すると、元のイベントは変更されません。
https://support.google.com/analytics/answer/9267568?hl=ja&ref_topic=10313214#zippy=%2C%E3%81%93%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%B9
一度作ったイベントを変更するには?

たとえば、「登録完了ページ」を計測するイベントを設定したが、「登録完了ページ」のURLが変わってしまった場合などに、一度作ったイベントを変更する必要が生じます。
設定 > イベント > 「イベントを作成」をクリック。

変更するイベント名をクリック。

変更するイベント名をクリックすると、イベントを編集できる。
金銭的価値をコンバージョンに関連付ける

1回のCVが、金銭的価値で何円に相当するかを設定することができます。たとえば、「メルマガ登録は1,000円の価値がある」というように設定することができます。
設定 > イベント > 「イベントを作成」をクリック

金銭的価値を関連付けるイベントをクリック。

金銭的価値を関連付けるイベントをクリックすると、イベントを編集できる。

「パラメータ設定」エリアの「修正を追加」をクリック。

「パラメータ」に「currency」(「通貨」などの意味)と入力します。「新しい値」に、3 文字のコード(日本円を表すJPY、米ドルを表すUSDなど)を使用して通貨タイプを入力します。
もう一度、「修正を追加」をクリックし、追加で入力欄を表示させます。
「パラメータ」に「value」と入力します。「新しい値」で、これに割り当てる数値を入力します。日本円の場合であれば、数字の「10000」を入力すると 10,000円という値が割り当てられます。設定が終わったら「保存」をクリックします。

ここまででご説明した方法に沿ってアナリティクスでコンバージョン イベントに値を追加しても、値は、「イベント収益」としてレポートされません。「イベント収益」とは、
レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > コンバージョン
の一番右の列、「イベント収益」で見ることができる指標です。

イベントの値を確認するには、
レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > コンバージョン から、「コンバージョン イベント」のイベント名をクリックします。

レポート > ライフサイクル > エンゲージメント > コンバージョン > イベント名
「イベントの値」列に、コンバージョン イベントから算出した値が表示されます。
UAの「目標到達プロセス」と同じ機能は?
(UAではどうだったか) UAの「コンバージョン > 目標 > 目標到達プロセス」の画面

「コンバージョン > 目標 > 目標到達プロセス」の画面
※画面はGoogleが用意したデモアカウント(https://support.google.com/analytics/answer/6367342?hl=ja#zippy=%2C%E3%81%93%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%B9)

UAで設定できる「目標タイプ」は5種類です。(ただし「スマートゴール」は利用条件があります。)
「到達ページ」を選んだ場合のみ、「目標到達プロセス」を設定することができます。

「到達ページ」:指定したページを見たら、その「セッション」に1「コンバージョン」が付与されます。パス以降(例:/store/thanks.html)を記述します。

「目標値」:1「コンバージョン」に対して付与される金額を入力します。「値」の通貨は「ビュー > ビュー設定」内で変更が可能です。
「目標到達プロセス」:「目標タイプ」が「到達ページ」の場合にだけ、「目標到達プロセス」の設定オプションがあります。

「目標到達プロセス」:目標タイプ「到達ページ」の場合だけのオプションです。 「目標」までのステップを登録します。ステップは最大20個まで登録できます。(GA4ではステップは10個までです。)
上記の「必須」とは?:「ステップ1」を通過した目標到達だけカウントしたい場合は「はい」にしてください。

「コンバージョン > 目標 > 目標到達プロセス」の画面
※画面はGoogleが用意したデモアカウント(https://support.google.com/analytics/answer/6367342?hl=ja#zippy=%2C%E3%81%93%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%B9)
GA4は「探索」で「目標到達プロセスデータ探索」テンプレートを使う

「探索」→「目標到達プロセスデータ探索」というテンプレートをクリック。(「探索」については、本セミナーの「探索」の回でもご紹介します。)

「目標到達プロセスデータ探索」というテンプレートは、デフォルトでステップは「初回起動 / 初回訪問 → オーガニック訪問者 → セッションの開始 → スクリーン ビュー / ページビュー → 購入」で、内訳が「デバイス カテゴリ」に設定された状態のデータを確認することができます。

「ステップ」を編集するには、編集ボタンをクリックします。

「ステップ」を編集します。このセミナーの申し込みで「目標到達プロセスデータ探索」を作成しました。具体的な設定内容は下記にあります。
・各目標到達プロセスのステップは最大 10 個まで定義できます。(公式ヘルプ: https://support.google.com/analytics/answer/9327974?hl=ja)

このセミナーの申し込みで「目標到達プロセスデータ探索」を作成しました。

「目標到達プロセスデータ探索」のレポートを作成しました。

「目標到達プロセスをオープンにする」のボタンをクリックすると、何が起こるか?をご説明します。

「目標到達プロセスをオープンにする」ボタンのOFF、ONにより、上記のような違いがあります。
例:次の 2 種類の目標到達プロセスを作成してあるとします。

4 人のユーザーが、目標到達プロセスの期間内にサイトを訪問し、それぞれ以下のステップの条件を満たす行動を取ったとします。

公式ヘルプ:https://support.google.com/analytics/answer/9327974?hl=ja
から引用。
各目標到達プロセスにおいて、各ユーザーが完了したと判定されるステップは次のとおりです。ユーザー「3」に注目すると理解が深まります。

公式ヘルプ:https://support.google.com/analytics/answer/9327974?hl=ja
今回のセミナーはここまでとなります。
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