GA4 レポート用識別子、user_id の活用

解説記事

Google アナリティクスがデバイスやプラットフォームをまたいでユーザー単位の測定を行う仕組みについて説明します。

公式ヘルプ:https://support.google.com/analytics/answer/9213390?hl=ja&ref_topic=9303474

同じユーザーが複数のデバイスやプラットフォームを通してビジネスに触れる場合、GA4なら、以下の 3 種類の識別情報を組み合わせることにより、デバイスをまたいだ 1 つのユーザー ジャーニーとして認識できます。

  • User-ID
  • Google シグナル
  • デバイス ID

ユーザー識別スペース

上記のような識別情報は「ユーザー識別スペース」と総称されます。その中でアナリティクス プロパティが識別情報として使用するユーザー識別スペースを「レポート用識別子」と呼びます。

User-ID

ログイン中のユーザーに独自の永続 ID を割り当てている場合、その ID を使ってデバイスをまたいだユーザー ジャーニーを測定することが可能です。このユーザー識別スペースを使用するには、自社のユーザーに一貫した ID を割り当て、アナリティクスに送信するデータにもその ID を含める必要があります。User-ID は自社で収集したデータをもとにユーザーを識別する仕組みのため、最も精度の高い「ユーザー識別スペース」と言えます。

詳細: User-ID の実装方法

[GA4] レポート: ユーザーの重複除去
複数のプラットフォームやデバイスをまたいでコンテンツを利用している個々のユーザーについて、正確に把握するためには、まず User ID を設定する必要があります。

User ID は、永続的な固有 ID を生成して各ユーザーに割り当てる機能です。これにより、たとえば同一ユーザーが最初に携帯電話で Android や iOS アプリを介してコンテンツにアクセスし、その後タブレットやパソコンでウェブサイトからコンテンツにアクセスしたとしても、そのユーザーがカウントされるのは 1 回のみになります。

https://support.google.com/analytics/answer/9355949?hl=ja

Google シグナル

Google シグナルとは、Google にログインしているユーザーから得られるデータです。Google シグナルのデータを利用できる場合、アナリティクスはユーザーから収集したイベントデータを、ログイン中のユーザーの Google アカウントと関連付けます(ユーザーがその情報の共有に同意している場合)。

詳細: Google シグナルを有効化する方法

デバイス ID

デバイス ID もアナリティクスのユーザー識別スペースとして使用することができます。ウェブサイトの場合、デバイス ID の値はクライアント ID から取得されます。アプリの場合、アプリ インスタンス ID がデバイス ID となります。

デバイス ID
ブラウザベースまたはモバイル アプリ ベースで付与される、ウェブサイトまたはモバイルアプリの個々のユーザーを匿名で識別する ID です。
ウェブサイトの場合、デバイス ID の値は _ga Cookie のクライアント ID プロパティから取得されます。iOS または Firebase のアプリの場合、デバイス ID の値はアプリ インスタンス ID から取得されます。

https://support.google.com/analytics/answer/9356035?hl=ja

使用するレポート用識別子が決まる仕組み

アナリティクスがイベントデータをユーザーと関連付ける方法は、プロパティのレポート用識別子によって決まります。GA4 プロパティでは、データは利用可能なユーザー識別スペースをすべて使用して処理されます。

ユーザーがサイトまたはアプリでイベントを発生させると、アナリティクスはまず、サイト / アプリからログイン済みユーザーの ID が提供されているかどうかを確認します。ユーザー ID がない場合、アナリティクスは Google シグナルのデータをもとにユーザーの識別を試みます。Google シグナルのデータも利用できない場合、アナリティクスはデバイス ID によってユーザーを識別します。

アナリティクスは同じ識別子に関連付けられたデータを集約することにより、単一のユーザー ジャーニーを形成します。すべてのレポートでこれらのユーザー識別スペースが使用されるため、ユーザーの重複が排除され、ビジネスとユーザーとの関係について、まとまりのある全体像を捉えることができます。

プロパティのレポート用識別子を指定する

管理 > プロパティ列 > レポート用識別子

「使用するレポート用識別子」を選択し、「保存」をクリックします。

選択できるレポート用識別子

  • User-ID、Google シグナル、デバイスの順に参照: 収集されている場合はユーザー ID が使用されます。ユーザー ID が収集されていない場合、Google シグナル由来の情報が(利用可能であれば)使用されます。User-ID も Google シグナル由来の情報も利用できない場合、デバイス ID が使用されます。
    • 注: この設定を使用するには、Google シグナルを有効化しておく必要があります。また、個々のユーザーの匿名性を保つため、十分な量のログイン済みユーザーのアクティビティ データがプロパティに流入している必要があります。※上記の例の場合は、選択肢にGoogle シグナルが見えませんが、十分な量のログイン済ユーザーがいないためと考えられます。
    • Google シグナル由来のデータが十分にない場合、選択できるレポート用識別子は下記の 2 つのみとなります。: Google シグナルを有効にすると、アナリティクスはユーザー属性とインタレスト カテゴリに関するデータを収集します(可能な場合)。このため、レポートがデータしきい値の適用対象となりますのでご注意ください。
  • User-ID とデバイスを参照: Google シグナルを有効化していない場合に利用可能です。収集されている場合はユーザー ID が使用されます。ユーザー ID が収集されていない場合はデバイス ID が使用されます。
  • デバイス ID のみを参照: デバイス ID のみを使用し、ユーザー ID が収集されていても無視します。

アプリとウェブを横断したデータを計測するには、あるユーザーのアプリでの行動とウェブでの行動を同一ユーザーの行動として統合する必要があります。そのためには、たとえば会員IDなど、アプリとウェブで共通する値をUser-IDとして同一ユーザーとして識別する必要があります。

アプリ・ウェブともに会員機能持たない場合でも、Googleアカウントをもとにユーザー統合できる「Google シグナル」という機能もありますが、User-IDを使用した場合よりも、精度はかなり落ちます。

User-IDで可能になること

1.アプリとウェブを合算したユニークなユーザー数

GA4では、User-ID(会員ID)が取得できているユーザーについては、アプリとウェブの両方にアクセスしていることを区別できるため、重複せずにカウントすることができます。

2.アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数

アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数についても把握することができます。

クロスプラットフォームレポートでは、ウェブのユーザー数、アプリのユーザー数、ウェブとアプリの両方を利用しているユーザー数を把握することができます。

GA4では、とくにレポートのカスタマイズなどを行うことなく、アプリとウェブを合算したユニークなユーザー数や、アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数を簡単に確認できるようになっています。

3.アプリとウェブ全体を通してユーザーが巡っている経路

GA4では、アプリとウェブの両方にまたがるユーザーの経路を把握することができます。「探索」の「経路分析」のレポートにより、アプリとウェブの両方にまたがるユーザーの経路が把握できるようになっています。

4.アプリでのコンバージョンに対するウェブ施策の貢献度

GA4では、ウェブのCVに対するアプリの施策の貢献度、その逆の、アプリのCVに対するウェブの貢献度も把握できるようになっています。「探索」の「目標到達プロセスの分析」を使って、貢献したポイント、ボトルネックを確認することができます。

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